縦糸と横糸が均等に織られた布
クロスステッチの生地としての大原則が「縦糸と横糸が均等に織られた布」であるということです。
主要な生地の種類は3種類です。
- ジャバクロス
- アイーダ(インディアンクロス)
- リネン
「ジャバクロス織り」という方法で織られた生地を「ジャバクロス」、「アイーダ織り」という織り方で織られた生地を「アイーダ」と呼びます。
ct(カウント)についての解説は下記を参考にしてください。
生地に迷ったら「Zweigart」
生地は、悩んだらツバイガルトを買っておけば間違いありません。
ツバイガルトは最もポピュラーなリネン生地で、わたしもほとんどツバイガルトを使っています。
柔らかさもちょうどいいし、ネップ(塊)も少ないです。
ツバイガルトは28ctは「カシェル」、32ctは「ベルファスト」といった形でカウントごとに名前が付いています。
同じ32ctでも、リネン100ではないものは別の名前が付いています。
このサイトで紹介している作品のほとんどがツバイガルト32ctです。
ツバイガルトは28ctの布も販売されています。
生地の種類については下記で詳しく紹介しています。
ジャバクロスは国産で最も入手しやすい
ジャバクロスは国産のクロスステッチ用生地です。
手芸屋さんで売っているので1番手に入りやすい生地で、とても柔らかいのが特徴です。
COSMOは9ct、11ct、45ct、14ct、16ctが定番、OLYMPUSは9ct、11ctが定番です。
ホビーラホビーレのキットにセットされている生地はジャバクロス55(14ct)です。
ジャバクロス織りは1本ずつの織り糸が細く、目の粗さが織り糸の本数で調節されているのが特徴です。
例えば、ジャバクロス55(14ct)は7本の織り糸が交差していますが、粗目(6.4ct)は9本の織り糸が交差しています。
アイーダ織りは、4本の織り糸が交差しており、中央の2本と外側の2本がそれぞれペアを組みながら交差した織り方です。
これにより、粗い目の生地でも柔らかさが保たれており、その質感から肌に触れやすい小物(クッションなど)に用いられます。
アイーダは海外製
アイーダは主に海外製のクロスステッチ生地です。
14ct、16ct、18ct、20ct、22ct、25ctが定番です。
インディアンクロスは国産のアイーダで、OLYMPUSの13ctが定番です。
織り糸が糸の太さで目の粗さを調整しており、粗い目の場合は太い織り糸が使われています。
リネン
リネン(麻)を織り糸に使ったクロスステッチ生地です。
28ct、32ctが定番です。
リネンは「平織り麻」とも呼ばれており、平織りは縦横の織り糸が1本ずつが互いに交差する単純な織り方です。
クロスステッチの際には通常2目ずつ刺すので、他の生地に比べて目数を数えにくいのが欠点です。
質感や発色が美しく、背景に布面を残すデザインで用いられることも多いのが特徴です。
メーカー一覧
クロスステッチの生地の主なメーカーは下記の通りです。
メーカー | 読み | 生産国 | 商品ラインナップ | 特徴 |
---|---|---|---|---|
Zweigart | ツバイガルト | ドイツ | 多数 | 最もポピュラー |
COSMO | コスモ | 日本 | 9ct、11ct、14ct、16ctジャバクロス | ラメ入りなどカラーバリエーションが豊富 コングレスは「こぎん刺し」用 |
OLYMPUS | オリムパス | 日本 | 9ct、11ctジャバクロス 13ctインディアンクロス | |
DMC | ディーエムシー | フランス | アイーダ リネン | アイーダはジャバクロスより固め リネンはツバイガルトより固め |
Sajou | サジュー | フランス | 14ctアイーダ 32ctリネン | 色が豊富で丸めて売っていてオシャレ 生地は固め |
GRAZIANO | グラチアーノ | イタリア | アイーダ リネン | 白、チェック生地 |
La Croix&La Maniere | ラクロワ&ラ マニエール | ベルギー | 32ctリネン | 定番あり、変わった色あり チェックあり パリっとした生地 |
Fremme | フレメ | デンマーク | リネンのみ | |
Vaupel&Heilenbeck | ウェーバーライ&ヴェディゲン | ドイツ | 横幅20cmの28ctリネンテープ | 上下の布端の処理済み ストライプやチェックの入ったかわいい生地 |
Permin | ペルミン | デンマーク | 14ct、16ctアイーダ 32ctリネン | |
LIBECO | リベコ | ベルギー | 30ct、35ctのリネン |
ct の好みは分かれる
クロスステッチ初心者だったころ、ネットで調べると「カシェル」がいいという情報があり、フリマサイトで28ctの「カシェル」をたくさん買いました。
しかし、32ctの「ベルファスト」のほうが仕上がりが好みでした。
最初にたくさん買わずに、使ってみて好きなほうを買い足していくスタイルがいいと思います。
14~16ctが基本
アイーダやジャバクロスだと、14ct~16ctを使う人がほとんどです。
前述の通り、ホビーラホビーレのキットに付いている生地は基本的にジャバクロス55(14ct)ですが、「細かい土台布を使い」と表記してあるキットはジャバクロス65(16ct)です。
ジャバクロスは手芸店には大抵置いてありますので、手に取って14ctを確認するのも良いと思います。
中級者は18ct
クチュリエのキット「アンティークレースのデザインと刺しゅうのマリアージュ 繊細なレース模様のクロスステッチフレームの会」は、ツバイガルトの18ctの生地がついています。
このキットは中級者向けなので、18ctは中級者の方が使うことが多いです。
100円ショップの生地は11ct
100円ショップに置いてあるクロスステッチ用の生地は11ctです。
100円ショップに生地が出たときはとても驚きました。
「とっても固い」のは欠点ですが…。
取り扱い店舗
わたしは生地を購入する際は下記のサイトかフリマサイトを利用しています。
ドヰ手芸店さんは変わった色の取り扱いがあり、Baby Cinnamonさんは水玉生地の取り扱いもあります。
SajouとLa Croix&La Maniereはマガジンマートさん、GRAZIANOはココロショップさんで購入しています。
もちろん店頭でも販売していますので、皆さんも入手しやすい生地のお店を探してみると良いと思います。
値上がりしている
価格に関しては高騰しています。
2023年あたりから、幅140cm×1mで9,000円になりました。(以前は7,000円ほど)
Baby Cinnamonさんが少し割り引いてくれるので、その分安く入手できます。
生地はなんでもOK
糸にはこだわってほしいのですが、生地は正直なんでもいいと思っています。
抜きキャンバスを使えば、クロスステッチ用生地ではないものにもクロスステッチができます。
100円ショップ(11ct)だって全然いいです。
セリアのファブリックカレンダー
年末、セリアで発売されるファブリックカレンダーにクロスステッチするのも人気です。
この生地は、微妙に正方形ではないので、縦長になってしまいます。
だから縦長になっても変に見えない図案とか、縦2横3目でやるとか調整が必要です。
わたしは結局やらずに2024年になってしまいました…。
(ちょっとやって縦長で面倒臭くなってやめました)
ぬくもり工房の小幅リネン
ぬくもり工房さんの小幅リネンという生地がクロスステッチできると聞きました。
前に買ったのですが、まだ刺していないので今度やってみます。
結論:生地はなんでもいい
とにかく、縦と横の目が読めて、正方形であればクロスステッチはできます。
最初はクロスステッチ用生地から始めた方が絶対うまく行きます。
慣れてきたらいろんな生地にチャレンジしてみたらいいと思います。
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